のれんは本来は、商家や武家屋敷などの防寒性といった機能性を追求して、
入口や中玄関に設置されたのが始まりとされていますが現在では商店など
の顔や屋号を訪問者にアピールすることも目的に設置されています。

訪問者はもちろんのこと、道行く人々に効果的にアピールするためには色
選びが重要なのは言うまでもありません。

ただ、見やすいカラーリングを想定する上でも幾つかのバリエーションが
あります。

例えば視認性は、異質な見た目のカラーリングを目の前にした場合にどの
程度の距離からその存在を検出することが出来るのかの度合いを意味して
います。

具体的にはカラーリングの明るさで比較すると、イエローが最も明るくブ
ルーやパープルなどが最も暗くなります。

人間が「見やすい」と感じる配色は?

一番明度の暗いブラックを背景にすると、どのような見え方をするのでしょ
うか。黒は光溢れる環境の白とは反対形象のコントラスト効果をもたらすの
で、明度の高いイエローが目立ち、低明度のブルーやパープルが見えにくく
なります。

オレンジ色

このようにのれんの色を選択するにあたっ
ては、強い印象を与えることが出来るのか、
左右するのは単純なカラーリング選びに尽
きるのではなく、背景との明度差にあると
いえます。

視認性を高めるために重要なのは、例えば
背景を背景を有彩色にする場合には、高明
度のイエローや低明度のパープルにするこ
とで視認性が高くなり、アピール度があが
ります。

これに引き換えオレンジとグリーン、ブルー
とパープルのように明度の差が小さければ目立たなくなってしまいます。

ところで、のれんの色選びに際しては、目立った具合を物理的な距離で識別する
「視認性」だけでなく、「誘目性」の視点も必要です。これは人間の心理的変化で、
カラーリングの目立つ具合を比較対象するという考え方です。

「誘目性」はカラーリングの背景のカラーリング・サイズや時間・動きに左右さ
れる部分はあるというものの、彩度の高いほうが目立ちやすく、白っぽいほうが
黒っぽい背景に対して目立ちやすいなどの傾向が見られます。

目立ちやすくするコツはいくつもある

しかし、このことは必ずしも明度の高さが目に付きやすいことを意味しているわ
けでもありません。

青色

例えば白を背景に配置すると、ブルーやパープ
ルなどは目立ちやすくなる一方で、イエローな
どの明度の高いカラーリングは埋没してしまい、
目立たなくなってしまいます。

ところで、背景を中程度のグレーにするとイエ
ローは映えますが、中明度のレッドやグリーン
は見えにくくなります。

このように、色の見易さは背景との差により左
右される部分が大きいのが分かります。